ミライを決めるのはイマの自分。今を一生懸命に生きることが重要なこの年代。
明日を夢見てこの業界に挑む、ミライの一流飲食人は今何をしているのだろう。
鈴木 千佳(21)
1996年生まれ、茨城県出身。高校のときに美容師の母からの勧めでブライダル業界に就職しようと思い、日本ホテルスクールに進学。学校の実習でホテルオークラ東京 旧本館(建替え工事中)のオーキッドルームに配属されたことをきっかけに、卒業後は同ホテルのダイニングカフェ カメリアにウェイトレスとして勤務。
お客様に求められる人になる
そして、上を目指し続けたい
「将来、自分は飲食業界で働くことはないだろう」
高校時代の彼女はそう思っていた。それは今まで経験してきた飲食関係のアルバイトに良いイメージがなかったから。そして、就職したい業界は別にあったから。
鈴木千佳、21才。現在彼女は、ホテルオークラ東京のダイニングカフェ カメリアのウェイトレスとして大きなやりがいを持って、働いている。
「母が美容師だったので、高校卒業後はブライダル関係の仕事に就くことを勧められていて、私自身もそのつもりでいました。だからブライダル科のある専門学校に進んだのですが、レストランについての授業がいちばん楽しかったんです。もともと食べることも好きでしたので(笑)」
レストランへの興味がふくらんでいく中で、実習でホテルオークラ東京に配属された鈴木さんは、飲食業界へのイメージがガラリと変化する。
「オーキッドルームに配属されて、先輩方のサービスを見たときに〝なんてカッコいいんだ、私もここで学んで、働きたい!〟と思いました」
確固たる目標を持ちホテルオークラ東京に就職した鈴木さんは、ダイニングカフェ カメリアに配属される。そして、その年の終わり、次の世代を担う前途有望なサービスパーソンが技術・技能を競い合う〝HRSサービスコンクール〟に出場し、ヤングプロフェッショナル部門で銅賞受賞という異例の快挙をとげることになる。
「このコンクールには学生部門もあって、専門学校時代にも出たいと思っていたんですが、まだ技術が全然足りなくて、校内予選で落ちてしまったんです。その悔しさから、入社したら絶対に出ると決めていました。今回は、プロの先輩方にいちから所作を教わって、練習することができたからこそ入賞できたんだと思います」
専門学校卒以上、30才未満が出場できるヤングプロフェッショナル部門は、参加者の年令幅がとても広い。受けるにあたっての緊張は想像もつかないと思いきや、気負いは全くなかったという。
「わりと緊張しないタイプなんです(笑)。緊張すると思うなら、しないぐらいに練習すればいいので、コンクール前日も夜遅くまで全部とおして練習を重ねていました。だから当日も言い方は悪いですが『いっちょかますぞ!』ぐらいの勢いで(笑)。それに新入社員で結果を残したらすごいんじゃないかって、自分を奮いたたせました」
コンクールの後、まわりの反響もすごかった。
「最初はあまり実感がなかったんですが、おめでとうと言ってもらえたり、社長賞をいただいたりして、喜びが増しました。コンクールを受けたことで、自分の得意な分野と足りない部分に両方気づけたことはとても大きな経験になりました」
入社2年目を迎えた鈴木さんが今、サービスをする上で気をつけていることとは?
「どれだけお客様の望んでいることに気づけるか。レストランは体力を使うし、大変なことも多いけれど、その分やりがいもたくさん。だからこそ、私は上にいけるのであれば、いけるとこまでいきたい。役職というよりもお客様から信頼されて、求められる人になりたいんです」
彼女は次、技能五輪のコンクールに出場する。
「今度は23才以下が出場するコンクールなので、よりいっそう負けたくない気持ちが強いです!」
笑顔の奥に芯がある、そしてちょっぴり負けず嫌い。そんな彼女の未来はきっと輝いている。
ダイニングカフェ カメリア
東京都港区虎ノ門2-10-4(ホテルオークラ東京 1F) ☎03・3505・6074
ホテルオークラ東京の1Fにある、明るい日差しが差し込むコーヒーショップ。バラエティ豊かなア・ラ・カルトメニューはもちろん、季節の野菜を使用した体にやさしいサラダバーが人気。朝食は、ブッフェスタイル。
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