10年後の飲食業界を語ろう ~vol.3「カルチャー」株式会社 トランジットジェネラルオフィス 代表取締役社長 中村貞裕氏


エフラボ2020では、大胆にも10年後の未来を予想!

「料理」「テクノロジー」「カルチャー」「トレンド」「サービス」「都市開発」「グローバル」「人事」「外交」、各ジャンルで活躍するスペシャリストに登場いただき、この9つの分野からの視点で、10年後の飲食業界を見つめてみます。

食という仕事に興味がある方、どのような分野で働きたいか迷っている方にはぜひ、彼らのインタビューを読むことをお勧めします。きっと飲食業界の将来性とポテンシャルの高さを感じてもらえるはずですよ。





SNS時代、食の重要性はますます強まる。

飲食人の地位向上、キャリアの多様性も拡大。



株式会社 トランジットジェネラルオフィス 

代表取締役社長 中村貞裕さん


パンケーキで海外の朝食文化を日本に広めた「bills」や、台湾発のかき氷専門店「ICE MONSTER」など、数々の話題の店を手掛けているのが、トランジットジェネラルオフィス。このような海外ブランドを日本で展開するほか、自社ブランドの飲食店の運営、企業とコラボした店舗プロデュース、ケータリング、不動産までその事業領域は多岐にわたる。多彩な展開を見せながらも、一貫しているのは、「東京に新たなカルチャーを作り、ライフスタイルに影響を与える」ということ。同社を率いる代表の中村貞裕氏は、自らを「カルチャーエンジニア」と名乗る。すなわち“文化を作る人”。その名に込められた想いとは?そして中村氏は10年後の飲食をどう予見しているのだろうか?



文化を作り、生活に根づかせる。
「カルチャーエンジニア」の仕事とは?


中村氏は大学卒業後、伊勢丹に就職し、30歳を機に独立を決意した。伊勢丹に勤務する傍ら、毎週末は飲食店を間借りし、人を集めてイベントの開催をしていたという中村氏。その経験を生かして「人が集まる空間を作ろう」と考え、2001年、外苑前にカフェ「OFFICE」を、次いで「Sign」をオープンした。それらは当時のカフェブームを牽引する店にまで成長。それを皮切りに中村氏のものとには出店オファーが次々に舞い込んでいった。さまざまな企業とコラボし、飲食店のプロデュースと運営受託を中心に展開。そうして中村氏は数多くのヒットを飛ばしてきた。


「ふと、僕の肩書って何だろう?と考えたことがあったんです。17年前、『Sign』をオープンしたときは“カフェオーナー”。その後、プロデュースの仕事が増えていくと次は“空間プロデューサー”と呼ばれるように。次第に会社が大きくなっていくと、“トランジットジェネラルオフィスの社長”。でも、どれもしっくりこなかった。そんなとき、ある海外の知人に、『中村くんて、“カルチャーエンジニア”だね』と言われたんです」と語る。


「僕がやっているのは、単に一時的なブームを起こすことではありません。それまでになかったカルチャーを、東京に持ってくる。そして、それを街に根づかせ、人々のライフスタイルに影響を与えること。海外には、僕のような事業展開をする人を、『カルチャーエンジニア』と呼ぶことがあるそうです。これだ!と思いました」。



例えば、2008年、七里ガ浜に開業した「bills」は、当初はビーチ近くの季節に左右されやすい立地に、一過性のブームで終わってしまうのではないかと不安視する声もあった。しかし、「海外にある朝食カルチャーを、『bills』によって七里ガ浜に根づかせたい」という中村氏の想いにより、見事に成功。10年経った今も、多くの人に親しまれ営業している。これこそが「カルチャーエンジニア」である中村氏の仕事の本質だ。




世界を牽引する食カルチャー。

飲食がますます重視される時代に。


そんな「カルチャーを作る人」、中村氏が、今、最も重要視されているカルチャーは“食”である、と語る。「SNSで簡単に情報や写真が共有できる時代、本当にリアルの場でしか体験できないものが食なんです。これからは食を軸とした新しいコンテンツがどんどん生まれてきます」と中村氏。例えば、近年、商業施設がオープンすれば、アパレルや物販の店に比べて飲食店テナントが多数を占めるようになった。また、高級アパレルブランドや大手車メーカーが自社ショールームを作る際には、建物内にカフェを作って集客するという手法が定着しつつあり、そういったカフェのプロデュース依頼は同社にも多いという。「人を集めるには食というコンテンツがなにより有効だということに、人々は気付き始めている。この傾向はますます加速していくでしょう」と中村氏は予想する。



食カルチャーの重要性が増すにつれ、

飲食業界の可能性も広がっている


食というカルチャーの重要性が高まるにつれ、飲食に関わる職業にも注目が集まっているという。


「近年、世界ではいわゆるスターシェフと呼ばれる人たちが続々と登場し、飲食に関わる人の地位も向上した。シェフに限らず、ソムリエ、パティシエ、バリスタなども。それらの技能を競い合う大会も多く開かれるなど、職種がクローズアップされ、飲食で働く人が、“スター”になりやすい環境が形成されてきていると感じています」と話す。



さらに、飲食業界におけるキャリアの多様化も進んでいるという。


「今、世の中で多くの場所から食というコンテンツが求められるようになったことで、飲食業界ではたくさんの可能性が広がった。例えば料理人になっても、ずっと雇われながら厨房に閉じこもってなくてもいい。そこからオーナーとして独立したり、マネージャーになって会社の経営面に関わったり、プロデューサーになったり」と中村氏。


食に携わる人が頑張り次第で高い評価を受け、そのキャリアの多様性も広がりつつある今。カルチャーの最前線に立ち、常に一歩先の未来を創造し続けている中村氏の描く、10年後の飲食業界の未来は明るい。





SADAHIRO NAKAMURA

1971年東京都生まれ。トランジットジェネラルオフィス代表取締役。大学卒業後、伊勢丹に就職し、30歳で独立。カフェブームの立役者「Sign」や、世界一美味しい朝食と称される「bills」などを展開する。さまざまなカルチャーを作り出し、人々のライフスタイルに影響を与える「カルチャーエンジニア」として活躍中。

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